Interview for sen

10.Sen(Model/Movie Director)/Sen(モデル/映像ディレクター)

PROFILE

1987 年オーストラリア生まれ。日本人の父を持つオーストラリア育ちの日系人モデル。シドニー大学進学までは故国で自然に囲まれた暮らしをする。大学在学中に交換留学で日本に来日。来日中に渋谷のハチ公でスカウトをされてモデルの道に進む。その後、日本のファッション雑誌、 ユニクロなどのビッグ CM はもちろん、GU のビジュアルなどや海外のファッションショーにも多数出演。また現在モデル業以外にも映像作品制作などクリエイターとしても活動し、今年自身初となる写真、映像の個展「In Time」を開催する。BE NATURAL 所属。 http://www.bnm-jp.com/

Question & Answer

モデルとして見せる洗練された圧倒的な美しさと鋭利を帯びた鋭い眼差し。 世界のファッションショーを渡り歩いた経験を背に写真と映像の中で モデル/映像クリエイターとして生きる彼は今後どんなクリエイションを生み出してくれるのか。 今までのライフスタイル(生き方)やモデルとは違った映像制作の話を通して内に秘められた彼の魅力を探 ってみた。
  • Q1.早速ですが、モデルになった経緯、きっかけを教えていただけますか?
  • Sen: 大学時代に交換留学で日本に来ていて、その時に渋谷でやっていたMGMT*1コンサートに行ってました。それが終わって渋谷のハチ公で友達とコーヒー飲んでいて、その時に、小林新さん*1の当時のアシスタントで石井さん*2っていう方にスカウトされたんです。
  • Q2.何年前ですか?
  • Sen: 21歳だったから、もう5年前だと思います。スカウトされてから一回オーストラリアに戻って、1年後くらいにこっちに戻りました。
  • Q3.留学前の日本はとんなイメージでしたか?
  • Sen :お父さんが日本人なんですが……毎年ではないですけと、1年に1回くらいは休みをとって 日本に来ていました。2週間とか3週間とか日本に滞在していて、もういいところが沢山あるし、温泉 も行ったりとか(笑)、色んな場所に行っていました。
  • Q4.最初に日本に行ったときはいつですか?
  • Sen: 5, 6歳くらい時です。でも1歳の時に1年くらいこっちの方に住んでいました。
  • Q5.小さい頃はとんな子供だったのですか?
  • Sen:オーストラリアが生まれた土地なんですけど、実家は海から歩いて5分くらいのとこでした。 今はもう結構人気な場所になってしまったんですが、ポンダイビーチのちょっと南くらいのとこです かね。海からずっと1kmくらい公園が続いていて、それを抜ければ家からもう300mくらいのことにあって、毎晩サッ力一だったりとか、公園に行って遊んでいたりとかしていました。場所的に都会なんですが、なんか自然の中で育ちましたね。
  • Q6.具体的にフアッションは子供のころから興味があったのですか?
  • Sen:本格的になったのは日本に来てからだと思います。僕はオーストラリアの育ちなんですが、 一年中、冬がないくらいにそこは暖かいんですよ。もう年巾ビーチファッションみたいな人ばかりで。なので日本に来てから、同い年の人たちがどんなファッションをしているのかっていうのを初めて知って、それで興味を持ちました。それまでのファッション経験は、ビーチファッションのようなラフな格好をしていましたね(笑)。
  • Q7.力ルチャーショックはありましたか?
  • Sen:それは何回も日本に来ていましたから、あまりないです。でもアキバ(秋葉原)くらいかな。アキバとかにいる人達はとても面白いですね。
  • Q8.映像制作をされていると伺ったのですが、きっかけはあったのですか?
  • Sen:写真撮影の為に買った力メラの-眼レフがきっかけでした。写真の為に-眼レフを初めて買ったんですが、動画も撮れるっていうことを買って1年後くらいで気付いて(笑)。それでちょっと 遊んでみて、それでいきなりストーリー作ろうと思ったら、それが本当に楽しかったんですよ。 でもラッキーなのはやっばり画になる人が一杯周りにいるからなんだと思います。みんな優しいからキャストとして出てくれますね。
  • Q9.作品を作る上で過去に見ていたものや参考になったものはありますか?
  • Sen:映画はもう、とんでもない量を観ていますね。僕は手持ちの映画が好きなんですが、ちょっと揺れが入っている映画とかですね。昔は35mmのこういうドラム缶がついていたんですけど、重すぎてハンドカメラが出来なかったんですけど、最近ではハンドカメラでできるようになってきました。 例えば、映画で言うと「ハートロッカー*2」とか、ジェイソン・ボーン「ポーンシリーズ*3」もそうだと思います。それらの映画はわざと力メラをすごく動かしているんですけどね。 あとアメフトを題材にした「フライデーナイツ*4」って言う映画も好きで観ました。それがたぶん、その中では一番最新かと思います。編集はとんでもなく大変なんですけと、本当になんか映画の中にいるようなリアリティをスゴイ感じました。力メラが生きてるっていう感じやその動きで現場にいる フィーリングなど、その感じが観ている人に伝わると思うんです。自分でもそういう撮影の技術なんかを練習していて、カメラをどのくらい揺らせばいいかっていうのは常日頃考えています。 映画の「ハートロッカー」なとはその揺れが結構激しいんでけど、それなのに安心して見ていられる。だからその技術はスゴイと思います。
  • Q10.首のタトウーについて教えていただけますか?
  • Sen:日本に引っ越す前の、スカウトされてからの1年はオーストラリアに戻っていて、タトウーは、日本に来る1週間前にオーストラリアで入れました。安全そうな彫師のお店に探すってよりも、直感でふらっと入って、そこで入れてもらいました。
  • Q11.それは決意みたいなものですか?
  • Sen:日本の方はみんな、"レイプ”って読むんですが、一応、"リイプ“なんですよ。“飛び込め”って いう意味です。日本に1人で来るにはそれなりの覚悟が必要だろうと思って。“飛び込むんだぞ”って 言う意味でこの言葉を選びました。その時は自分の人生の方向変えていたので、若いうちに若いことやってみようって思っていました。
  • Q12.モデル以外の写真の面自みは何ですか?
  • Sen:写真のすごいところは、やっぱり油絵とか他の美術の世界って、歴史なんかを勉強すれば勉強するほと面白みが広がってくるんですけど、写真っていうのはみんながもう突き合える現実を撮るもしくは切っているだけなので、誰でも意見を持てるものだと思うんですよ。そこは最高だと思うし、だからこそ、難しいと思います。誰でも好みがあるし、本当に美しい気持ちが伝わってくる写真とか、理屈なく理解できるので。
  • Q13.ご自身が持つ中で印象的なカメラは何ですか?
  • Sen:ライカのM6.フィルムカメラです。お仕事でご一緒した香港のカメラマンさんに頂きました。 レンズだけなんですが、彼に写真のセンスあるって言われたこととせっかく頂いたものなので、 やっぱり使わなくてはと思って大事に使っています。フィルムはやっばり緊張感があるからいいで すね。光(ハイライト)からのグラデーションはデジタルより圧倒的に美しいと思うんです。でも力メラについて、自分が愛着を持って使っている力メラであればそれが一番だと思うんですよ。例えば、大きいカメラが面倒くさかったらコンパクトとかでもいいので、持ち歩けば撮れる幅が広くなっていいんじゃないかなと思いますね。
  • Q14.今年、初の試みである写真と映像の個展「In Time」について教えてください。
  • Sen:映画を展示しようと思っていました。もうーつの映画の見方としてこういった上映スタイルがあるんじゃないかという試みです。全部で35分程、映像があるんですが、全て観てもらうのは難し いと思ったので、例えば時間が5分しかない人でも、どういう人物、どういう服装、どこで、何があって、どういう表情をしていたかという映画のトーンを味わえるようなスチールの写真なとも別に撮って新しく「映画の空間」を作りました。具体的には、迷路のように映画のフレームワークという意味で、スペースを区切ったり、絵コンテの代わりにスチールの写真を展示したりしています。
  • Q15.最後に、最近の仕事、クリエイションについて、ご自身で感じた新たな刺激、発見がありましたら一つエピソードを教えてください。
  • Sen:カンヌ映画祭で、ファイナリストに残った作品があったんですが、その映画が全てiPhone 5 で撮影されたものであることに驚きました。正式な機材がなくとも、iPhoneひとつで映画が撮れて、なおかつ有名な映画祭で評価されることが、もちろん内容としては素晴らしくギミックとしてこういった撮影方法を用いていたんですが、こういった作品もアリなのかなと思いました。 また、SNSに始まるインスタグラムなどのアウトプットの拡大で、プロとしてのオフィシャルのものと そうでないものの差が暖味になってきていることも少し感じています。iPhoneがあれば気軽にクオリティの高い写真や動画が誰でもとれて、たとえ良い機材、技術を持っていても観る人が評価してくれる良い映像を撮れる時代ではなくなってきている。だから、自分も真撃に映像制作に向き合っていかなければならないと思っています。
    • *1 MGMT(エム・ジー・エム・ティー)アメリカ合衆国ニューヨーク、ブルックリン出身のアンドリュー・ヴァンウィンガーデン(Andrew VanWyngarden)とベン・ゴールドワッサー(Benjamin Nicholas Hunter "Ben" Goldwasser)を中心としたサイケデリック、ポップバンド
    • *2小林新(こばやしあらた)スタイリスト。1978年 神奈川県生まれ。MEN’S誌、音楽、広告などを中心に活動中。
    • *3石井大(いしいだい)スタイリスト。小林新に師事、独立後ファッション雑誌、カタログなどを中心に活動中。
    • *1「ハートロッカー」(The Hurt Locker)キャスリン・ビグロー監督による2008年の アメリカ映画。イラクを舞台としたアメリカ軍爆弾処理班を描いた戦争アクション。
    • *2「ボーンシリーズ」2002~2007年のアメリカ映画。記憶を失った暗殺者ジェイソン・ボーン(Jason Bourne)を主人公としたサスペンス・アクション。『ボーン・アイデンティティー』(The Bourne Identity)、『ボーン・スプレマシー』(The Bourne Supremacy)『ボーン・アルティメイタム』(The Bourne Ultimatum)の三部作。
    • *3「フライデーナイツ」『プライド 栄光への絆』(原題: Friday Night Lights)は、2004年のアメリカ映画。高校のアメリカン・フットボールチームの物語。